著者:石田 麻琴

2022年の春の販促企画の考え方について【no.2007】

 2022年の春の販促企画の考え方について。今回のコラムのテーマです。

「商品」と「販促」で楽しんでもらう

 いよいよ暖かくなってきました。天気のよい日が続いています。夜もコートを着なくても困らない季節になりました。春と訪れです。今年の春はお客様がめちゃくちゃ発散する季節になる可能性があります。あくまで新型コロナ次第ですが、さすがに収束が近いでしょう。

 春は販促企画の季節です。卒業式、入学式、新生活、新入生、新入社員、お花見、春の行楽。少し先をみればゴールデンウイークとそのキーワードは留まるところがありません。

 EC事業においてお客様に楽しんでもらう仕事。リピートしてもらい、お気に入りのショップにしてもらう方法は「新商品」の発売と「販促企画」のふたつしかありません。三つ目の手として「サービス」の強化もありますが、サービスはあくまで「商品」「販促」が前提にあってこそ。やっぱりお客様に楽しんでもらうためには「商品」と「販促」が重要なのです。

お客様は季節やトレンドに合わせて生活している

 商品については、新しい商品を出せるEC事業者と出せない事業者がいます。たとえばアパレルの事業者は春に新作商品をたくさん出されると思います。しかし単品系の事業者は春だからといって新作商品を出すわけではありません。このように商品の発売は事業者によって取り組み方が変わります。ただ、販促企画は一定です。新作商品を出す事業者も出さない事業者も販促には取り組むことができます。

 まず前提として、販促企画はできるだけ取り組みましょう。商品によっては年間定番のものもあると思います。特定の時期に売れるものではないものもあると思います。その場合、EC運営者のみなさんが「ウチは販促企画やらなくていいよね」と思ってしまうものです。「販促企画をやる意味ってあるの?」と思ってしまうものです。

 しかし、お客様は必ず季節やトレンドに合わせて日々の生活を営んでいます。春になれば薄着になるし、冬になればコートを着ます。夏になれば海に行きたくなるし、秋になれば秋の食材が食べたくなるでしょう。EC運営者であり、消費者でもある自分の購買行動を考えれば、やはり季節やトレンドに合わせて商品を探しているはずです。大きな流れにはもちろん競合も増えますが、乗っておくのが通常です。

単刀直入は避けて「理由」をつくる

 先に春のキーワードとして「卒業式、入学式、新生活、新入生、新入社員、お花見、春の行楽、ゴールデンウイーク」このあたりを挙げました。まずは自社の商品だとどのキーワードがマッチしそうかを考えてみてください。つまり、どの販促企画ができそうかを考えるのです。

 そして販促企画の内容です。スタンダードなのは、割引やクーポンをつけること。ただ、「新生活応援割引20%OFF」みたいな単刀直入はできれば避けたいところ。なぜなら誰でもできてしまう販促企画だからです。「新生活」と「自社商品」をつなげる「理由」をつくることができればベストです。たとえば商品が「布団」だとしたら、「居眠りしないようにしっかり睡眠をとろう!」みたいな。そうすれば新生活で布団を買う「理由」がでます。割引やクーポンではなく、「理由」に合った特典をつけるのも良いですね。

 とにかく、昨年から年明けにかけて人々の鬱憤が溜まっている状態にあります。この春は購買意欲が一気に爆発するのではないでしょうか。

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