転換率(コンバージョン率)とははたして何者なのか?その3【no.1614】

 「転換率(コンバージョン率)」について考える。三回目です。

 前回のコラムでは「競合他店の転換率」は気になってもあまり比較にならないこと。比較をするなら「過去の自社の転換率」と現在を比較すること。そして転換率の数字を動かす要素について紹介をしました。

 今回のテーマは「転換率の分析方法」です。

*まずは全体をみる。「割り算」を意識する

 「転換率はお客様が決める」ものではありますが、大前提として自社のネットショップの転換率がいかほどか、そのデータを把握しておくことが大切です。

 「実行数値管理表」のルーチンを通常業務に入れていれば、毎日転換率の数字を確認する時間をつくることができます。月次の「実行数値管理表」を作成すれば、前月や前年同月、前年翌月の転換率を現在の転換率と比較することもできるようになります。

 前回以前のコラムでも紹介したとおり、転換率の計算式は「受注件数÷アクセス数」という「割り算」です。「分子=受注件数」が大きくなることで転換率が上がることが目指す道なのですが、「分母=アクセス数」が動くことでも転換率が上がったり下がったりします。受注件数が増えていても、それ以上にアクセス数が増えれば転換率は下がります。

 ネットショップの転換率の全体感を見つつも、受注件数とアクセス数を確認しておくバランスが大切です。

*商品ページ別の転換率をみる

 ネットショップ全体の大局的な転換率を把握することができたら、次は商品ページ別に転換率を確認していきます。EコマースのシステムやGoogleアナリティクス、BIツールを組み合わせることで、商品ページごとの転換率が出せるはずです。

 商品ページ別の転換率には傾向があります。アクセス数が多い商品ページほど転換率が下がる傾向にあり、アクセス数が少ない商品ページほど転換率が上がりやすくなるという傾向です。ここは「分母=アクセス数」の関係上仕方がないところなのですが、複合的な条件はあるにせよ「商品ページのテコ入れ」をした方が良い商品ページと「商品ページの露出」をした方が良い商品ページを見つけていきましょう。

 商品ページ別の転換率は隔週ないしひと月に1回はデータ分析をしていきたいところです。1度確認しただけでは「商品ページの転換率が高いのか、低いのか」を判断することができませんが、繰り返しデータ分析をおこない、前回のデータや前年同月のデータとの比較をしていくと「割り算」の計算式の中でも「異常値」が出ている商品ページを掴むことができます。

*アクセスが増えても、転換率が落ちないように改善する

 前述したように商品ページはアクセス数が増えると転換率が落ちるのが普通です。アクセス数が多くなるとそれだけ一見のユーザーが多くなります。逆にアクセス数が少ない商品ページは常連さんだったり、商品を狙い撃ちで探している「濃度の濃い」ユーザーだったりの割合が増えるので転換率が上がっていきます。

 商品ページ別の転換率のデータ分析をすることで探したいのは「アクセス数が増えても転換率が落ちない商品ページ」もしくは「アクセス数が増えても転換率が落ちないような改善ができる商品ページ」です。ECMJコラムでもよく登場している「ヒット商品の芽」というものです。「アクセス数が増えても転換率が落ちない商品」はやがてネットショップの導線となり、「商品を知って、ブランド(ネットショップ)を知る」ための看板になります。

 アクセス数が少なくて転換率が高い商品ページがあれば、まずはWEBサイト内での露出を強めたり、メルマガのメインで紹介したりして、半ば強引にアクセスを流し込んでみましょう。もちろんインターネット広告を投下してみるのもアリです。