転換率(コンバージョン率)とははたして何者なのか?その4【no.1615】

 「転換率(コンバージョン率)」について考える。四回目です。

 前回のコラムでは「転換率の分析方法」について紹介をしました。まずは「全体の転換率」を見ること、全体の転換率は絶対的な数字としてみるのではなく、「割り算」で計算されることを意識して高低を考えることが大切です。そして「商品ページ別の転換率」をみることです。「商品ページのテコ入れ」によって転換率の改善が図れそうな商品ページが見つかるかもしれません。そして究極的には「アクセス数が増えても、転換率が下がらない商品ページ」をつくることです。

 今回のテーマは「お客様のセグメンテーションと転換率」です。

*そもそも転換率とはどうやって決まるのか

 転換率は商品自体によって決まるわけではありません。商品をサイト上でどのように提案しているのかにも関わりますし、決済方法や配送方法やキャンペーンなどのサービスによってもその数字は変わっていきます。リピートのお客様が多ければネットショップの転換率は上がりやすくなり、新規のお客様が多ければネットショップの転換率は下がりやすくなります。

 「どんなお客様にどんな商品をどのような提案で販売するか」これによって転換率が変化していくわけです。なので同じ商品、同じ提案でも、対象となるお客様を変えるだけで転換率は変わります。ここを実践&データ分析&仮説検証して「こういったお客様にこういった商品をこういった提案で販売すれば高い転換率が期待できる!」というところに持っていけるかが、マーケターとしての腕の見せ所というわけです。

 そういった点でいうと、「お客様ごと」の転換率のデータ分析として最初に取り掛かっていきたいのが「インターネット広告」経由のお客様の転換率ということになります。

*広告経由のお客様の転換率分析が重要な理由

 インターネット広告経由でネットショップ(LP:ランディングページも含む)にアクセスしたお客様の転換率分析が大切であるのにはふたつの理由があります。

 ひとつは言わずもがなですが、インターネット広告には費用がかかっているからです。インターネットから新規のお客様にリーチする方法として「インターネット広告」「検索」「メディア」の3つがあります。この中で「お金をかけて新規のお客様にリーチする」のはインターネット広告だけです。自分たちのアイデアや作業時間だけではなくお金というコストがかかる「打ち手」ですから、その効果を徹底して高めていく必要があります。「広告費をひらすら増やす」わけにもいきません。

 ひとつは「インターネット広告はお金がかかっているから」もうひとつは「インターネット広告のアクセスから購入までの導線のわかりやすさ」にあります。インターネット広告の導線のシンプルさが、転換率の分析のノウハウを高めるための格好の材料になるというわけです。

*広告経由のアクセスと注文までの流れ

 インターネット広告から注文までの導線の例を挙げます。まず一つ目は、検索キーワードで広告を配信するリスティング広告(検索連動型広告)の場合です。

 「自分の興味があるものを検索エンジンでキーワード検索する」→「検索結果にリスティング広告が表示される」→「お客様が広告をクリックする」→「(自社ネットショップの)広告専用のページに遷移する」→「購入を検討する(サイト内を回遊する)」→「決済情報、配送情報を入力し注文を完了させる」

 二つ目は、楽天市場やYahoo!ショッピングなどのショッピングモールで開催される販促企画のバナー広告の場合です。

 「自分の興味がある企画をクリックする」→「(ショッピングモールの)企画ページの広告一覧画面に遷移する」→「お客様が(バナー)広告をクリックする」→「(自社ネットショップの)広告専用のページに遷移する」→「購入を検討する(サイト内を回遊する)」→「決済情報、配送情報を入力し注文を完了させる」

 となります。エントリーの部分は違えども、「お客様が広告をクリックする」以降は同じ流れになります。導線が一本道でシンプルです。